パパママ応援団byベビーシッターがお送りする、「日本全国ベビーシッター図鑑」5人目は東京都でベビーシッターをしているはつねちゃんです。
はつねちゃん/東京都在住/サポート対象年齢・3ヶ月〜15才/サポート対象地域・東京/保育士資格所持/幼稚園教諭免許/小学校教諭免許/内閣府ベビーシッター補助割引券対象シッター/サポート回数1400回以上
大学を卒業後、愛知県の公立保育園に4年勤務。0、1、3、4才の担任を経験。児童館での経験もあり。幅広い年齢の子どもとの経験が豊富である。ベビーシッターになり2年半で1400回のサポートを経験。趣味で合唱を10年以上していたので、歌が大好き。歌の大好きな明るいお姉さんとして、子どもたちから人気がある。2021年3月SNSクラブハウスで、史上初?!音声結婚式を発信した新婚さん。はつねちゃんのインスタグラムはこちら
この記事は、SNSクラブハウスでブッチーが1人語りしたものを元に、すぎちゃんが執筆編集しています。
プロローグ
はつねちゃんは、ベビーシッターになって約2年半。サポート回数は1400回を超えている。単純計算で月に50〜60回ほどのサポートをこなしていることになります。
ある日のサポートは午前8:00〜9:00、14:30〜16:30、17:30〜20:00に3件の定期サポートがあり、9:00から14:30の間に単発で1件入り1日に、合計4件のサポート。マッチング型のベビーシッターは個人事業主なので、自分で移動時間も計算しスケジューリングを決めています。
私が尊敬するのは、地方出身でありながら東京の電車を乗りこなしているところです。以前東京に行った時に路線図を見て、大阪在住の私は「この電車乗りこなして、サポートに行く東京のベビーシッターすごいな」と思った。
はつねちゃんの働き方をみると「フットワークが軽い」の一言につきます。けれど、毎日違うスケジュール、家庭に行くのは、気力と体力自己管理能力も必要なのです。
安定した保育園勤務から、ベビーシッターへの転身。メンタルがどん底だった保育園勤務の時より、「ベビーシッターになり明るく自信をとり戻した」と語る、そんなはつねちゃんの横顔にせまります。
この記事は2021年9月SNSクラブハウスで、ブッチーがインタビューしたものをすぎちゃんが執筆編集しています。
小学生の頃から小さい子が大好きだった
ーベビーシッターになる前は保育士をしていたと聞きました。保育士になった理由はありますか?
小学生の時に、赤ちゃんの触れ合いボランティアに参加したことがあるんです。基本的に、自分より小さい子が好きでした。
ある時、「将来の夢は?」ときかれ、小さい子が好きだし、「保育園の先生」になろうと思ったのです。高校を選択する時に保育コースのある高校に進み、授業で保育士の大変さを知りました。けれど、迷わず大学も保育科に進みました。
ーブレない軸があるのはすごいですが、小学生の時、ボランティア経験で感じるものがあったんですか?
だいそれたことは感じた覚えはないんです。けれど、子どもがとにかくかわいい。「一緒に遊ぶの好き!」「面倒みるの好き!」でここまできちゃいました。
今でもお子さんに会うと、「あなたはかわいいね。かわいいね」と言葉や態度にだしながら、毎回サポートしています。
「できない子」とレッテルを貼られた新人研修
ー小さい頃から思い描いていた保育士になり、4年で一度区切りをつけておられますが、自分で区切りをつけた理由はありますか?
保育園の人間関係が理由です。私が勤務した保育園は、1人お局様がいて絶対的権力をかざしていた園でした。
4月から勤務する前の2、3月に新人2人で研修に行っていたんです。そこで、お局様が私ともう1人の子を比べて、何かいう感じでした。
私は目をつけられた方で、研修の時点で「もう1人の子はできるのに、あなたはできない」とできない子認定されてしまいました。
陰で色々言われているのが聞こえてきて。。。まだ4月になっていないのに、研修の頃から絶望でしかなかった。
そのお局様は3、4人目をつけている保育士がいて、自分のストレスを目をつけた保育士にはき出すという感じで。公立保育園でしたが、田舎で異動先もそんなになく「これはやめるしかないのか」とはじめから思っていました。
けれど、小さい頃からなりたかった保育士なので3年は頑張ろうと決意。2年保育園で勤務し、3年目にお局様と一緒に児童館へ異動が決まりました。
児童館でお局様と一緒になり、お局様が上司になるので「やめる」と言えず、1年後私だけ保育園に異動させてもらいようやく退職できたんです。
ーお局様との4年間、つらかったですね。
めちゃくちゃしんどかったです。車で通勤していたのですが、運転中に気持ち悪くなって吐きそうになり、泣きながら出勤していました。園に到着したら、スッと泣き止んで「おはようございまぁす」みたいな感じ。
毎日「行きたくない、職員にも会いたくない」と思っていました。保育士は事務作業も多く、通常業務もパンクしていて毎日「もうわけわかんない」状態でした。
多分、病院行ってたら、診断が出ていたと思います。そんな辛い毎日でしたが、1人仲良しの保育士がいたので、励ましあって支えあって仕事していました。
ー憧れていた保育士になったのに、保育園勤務の時は、人間関係で悩んでいた4年間だったんですね。
わかんないからやってみよう。わかんなかったらやめよう
ー保育園でのしんどい経験があってベビーシッターになったわけですが、ベビーシッターになった理由を教えてください。
名古屋から東京に来て、「仕事何しようかな」と考えたときに、もう1回保育園に勤務するのはしんどくて無理と思ったんです。だから、OLさんになろうかななんて考えていました。
でも、保育園の人間関係はしんどかったけれど、「子どもは好きなんだよな」と思って子どもに関わる仕事はないかと、ネットで検索してみました。
そうしたら、キッズライン(マッチング型ベビーシッター会社)の広告がポンと出てきて。「ベビーシッターいいかも。東京だし需要あるかも」とかるい気持ちで、登録説明会にいきました。
登録説明会で話聞いてみたら「いーじゃん!これ悪くない」と思いました。フリーランスという点が気になりましたが、どこまでやれるかやってみようと思ってベビーシッタをスタートしたんです。
ー自分にあった仕事がベビーシッターだったんですね。
ベビーシッターをはじめてみて、すごく自分にあっていると思います。ゆっくり子どもと関われるし、予約が入れば嬉しい!ってここまできました。百聞は一見にしかずで、とりあえずチャレンジしたんです。
ーとりあえずやってみたから、2年で1400回ですよね。ベビーシッター をはじめたことが、人生のターニングポイントになったわけですね。
「はつねちゃんが一番好きなお姉さんだから」
ー印象に残っているサポートはありますか?
ベビーシッターは定期的な依頼がない限り、お子さんの成長をずっと見られるわけではないんです。
私を使ってみて「なんか違うな」と思われたら2度と依頼はなく、お子さんに会えない。そんな中、1年2年と継続して依頼いただけるのは本当に、嬉しいことだと思います。
<あるご家庭でのエピソード>
緊急事態宣言中在宅ワークになったお母さん。毎日在宅ワークをこなすために、複数のベビーシッターを使って日々をこなしていました。
緊急事態宣言が終わり、在宅ワークから出勤するようになり、ベビーシッターが必要なくなったんです。けれど「はつねちゃんが一番好きなお姉さんだから、と子どもが言うんです」と今でも頼んでくれるんですよね。
そのご家庭は、「お母さんが仕事なのかな?」と思いサポートにお伺いすると「子どもがはつねちゃんに会いたい!って言うので頼んだんです。私マッサージでも行ってくるんでこの子と4時間よろしく」って出かけられて。
ベビーシッターはお母さんが用事があるなどで、依頼がある。その中で、別にお母さんは必要じゃないのに、お子さんが「はつねちゃんに会いたい」と言ってくれるから頼んでくれるって、嬉しいしありがたいなと思いました。
ーめちゃめちゃいい話ですね。子どもに選んでもらってるわけですね。
ダメな保育士でごめんねと思っていた
ー園に勤務していた時とベビーシッターでは、やりがいの差みたいなものはありますか?
ベビーシッターは、自分でやってる感覚があります。自分で考え、責任をとらなければいけない。けれど、保育園勤務の時は、新任と言うこともあり余裕がなくて、まわりの先生の顔色を見ながら保育していました。なので、子どもを見る余裕がまったくなかったんです。
ベビーシッターでは、ひとりひとりのお子さんに合わせて、やりたいことをやらせてあげられる。保育園のように、行事もないし、他の先生の目もない。
1人で保育する分、自分で判断しなくちゃいけないし責任は重い。けれど、その分自由度が高く「お子さんが何をしたら楽しいかな?」と考える余裕があります。
ー理想の保育士像があれば教えてください。
なりたい保育士像は「子どもの気持ちに寄り添える、悲しい時は一緒に泣き嬉しい時は一緒に喜ぶ」保育士でありたいと思っています。
もう一つは、子どもの自己肯定感を高めたいというのがあります。保育園に勤務していた時は理想像を忘れていました。本当に、余裕がなかった。ベビーシッターになって、ふたたび自分の理想とする保育士像を思い出した感じです。
保育園勤務の4年間は、何を言っても何をしても上司に「だめだ。だめだ」と言われ続けてきて。子どもに対して「ダメな保育士でごめんね」と思っていました。
でもベビーシッターになって、そんなにひどい評価がつくわけでもなく、予約は入るしすごく安心しました。
ーベビーシッターになってからの、ひとつひとつのサポートがメンタルが戻るきっかけになったのですね。
夢は保育士が仲良く楽しく働ける保育園の経営
ー今後こんなベビーシッターになりたいなど、将来の展望や夢はありますか?
実は、ベビーシッターは楽しくて好きな仕事ではあるけれど、ずっと続けようとは思っていないんです。
夢は保育園の経営なんです。子どもに寄り添う保育、自己肯定感を高める保育、子どもたちに「生きてるってこんなに楽しいんだよ」って伝えられるのは、毎日会う保育園の方が伝えやすいのかなと思うんです。
かつて勤めていた保育園は、いい保育園とはいえなかった。だからこそ、保育士が働きやすく、子どもにもいい保育園があれば素敵だなと考えています。
正直、保育士同士が仲良く楽しそうに働いている保育園を、聞いたことがないんです。保育士が楽しそうにしていたら、子どもにも「生きてるって楽しい」は伝わると思うんです。
おすすめの絵本
ー絵本マニアといえるほど絵本が好きと聞いていますが、どんな絵本が好きですか?
ずっと好きなのは、せなけいこさんの「めがねうさぎ」です。ノラネコ軍団シリーズも好きですね。ヨシタケ シンスケさんの書く絵本はどれも面白くて、親子で楽しめるのでおすすめです。
最近では、「おじいさんと10匹のおばけ」が好きです。元気がないおじいさんのところに10匹のお化けが送り込まれてきて、おじいさんが元気になっていくという話。とても可愛いらしい話なんですよ。
エピローグ
子どもから人気のある秘密は、はつねちゃん自身が子どもに近い感性をいつまでも持ち続けているから。クラブハウスで話していても、ピュアで天真爛漫な雰囲気を感じます。
子どもの頃から憧れていた保育士。けれど、初めて勤めた園では、大好きな子どもに向き合えないほど辛く、過酷な先輩からのダメ出しや嫌がらせがあった。
一時は保育の世界から離れようとしたものの「やっぱり子どもが好き」という一途な思いから、ベビーシッターという新たなフィールドで、自分が理想としている「子どもの自己肯定感を高める保育」を実践している。
小さな頃からの夢を追い続け、あきらめないはつねちゃん。理想の保育園の園長先生になるのもそう遠くないでしょう。
先輩とうまくいかず、泣いている全国の保育士さんへ。
保育園で、心ないことをと言われても、あなたは決してダメな保育士ではありません。あなたが輝けるフィールドは他にもありますよ。パパママ応援団は保育士も応援しています。1人で悩まず、クラブハウスのパパママ応援団に遊びにきてくださいね。毎晩21時30分から発信中
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